学校を卒業し、就職し、結婚をし、子どもが産まれました。
さて、あなたは子育てについて、どこかで学んだことはありますか?
核家族化が進んだ現在、お風呂に入れることはおろか、抱っこの仕方さえ、
我が子が産まれて初めて知るという人が多いと思います。
抱っこの仕方やおむつの替え方など、基本的なことは産院や両親学級などで
習う機会も増えてきましたが、そのほかにも手探りのままやっていることは多々あると思います。
そんな中から、子どもと一緒に遊ぶことについて紹介していきたいと思います。
■そもそも、『遊び』って何?
『遊び』と言われて何を思い浮かべますか?
ゲーム?トランプ?かけっこ?
どれも、赤ちゃんとは遊べないことばかりですよね。
大人はどうしても、『遊び』と言われるとルールがあり、
道具がある物を思い浮かべてしまいがちです。
ですが、赤ちゃんにとっては身の回りの物全てが新鮮で、面白いものばかりなのです。
特別なおもちゃなど必要ありません。
その辺のガラクタもカーテンもあなた自身も、
赤ちゃんにとっては全て面白い『おもちゃ』なのです。
■おもちゃを使ってみよう・NG編
そんなことを言われても、赤ちゃんを前にどうしていいかわからない人も多いでしょう。
では試しに、車のおもちゃを使って遊ぶシチュエーションを考えてみましょう。
赤ちゃんの前に青い車を置きました。赤ちゃんがじっとそれを見ています。赤ちゃんが車に手を伸ばしました。
さて、こんな時、あなたはどんな声掛けをしますか?
「これはね、車って言うんだよ。ぶーぶー。貸してごらん、
こうやって、走らせて遊ぶんだよ。ほら、やってごらん。」
なんて言っていませんか?
そんなにたくさんの情報を言われても、赤ちゃんには受け止めきれません。
かといって、「赤ちゃんはまだ何も理解できないんでしょ。
じゃ、何も言わなくてもいいじゃない。」というのも困りもの。
赤ちゃんは、周囲からの刺激を受けて少しずつ成長するのです。
3歳の誕生日を迎えたらいきなり言葉が理解できるようになる、とはいかないのです。
■こんなことば掛けがオススメ
オススメは、赤ちゃんの気持ちになりきってしゃべることです。
「あ、車だ。」
まずはその一言で良いのです。
赤ちゃん自身、車のおもちゃを見て、まだはっきりと言葉にはできないものの、
「あ、何かがある」というのは頭に浮かぶのです。
そんな時、自分の気持ちを代弁するように「車だね。」と声を掛けてもらうと、
「何か=車」と結びつけることができるようになっていきます。
そうやって、物とことばを結びつけてあげましょう。
『車』が分かるようになれば、そこから「車があるね。」
「青い車だね。」と広げてあげることもできます。
まずは赤ちゃんになりきり、代弁してあげる。それが第一歩です。
または、赤ちゃんの行動を実況中継してあげる、というのもいいですよ。
「車、触ったね。」「車、持ったんだ。」「車、かじったの。」
そんな言葉掛けが、赤ちゃんに動きの言葉を理解させることにもつながっていきます。
そしてなにより、そうやって同じ目線に立って一緒に遊んでくれる人がそばにいることは、
赤ちゃんにとってとても嬉しいのです。
大人でも、趣味が合う人とおしゃべりするのは楽しいですよね。
楽しさを共有できて盛り上がると嬉しいのではないでしょうか。
それと同じです。
赤ちゃんも、気が合って楽しさが共有できる人は大好きなんです。
ぜひ、この赤ちゃんと遊ぶ方法、試してみてくださいね。